第1話「再会は恋の始まり」
星降里高原のペンションで、中学時代にテニス部で共に汗を流した仲間達が、
久しぶりに再会した。
幼なじみの鮎、親友の洋介と共にこの同窓会に参加した達也。
その達也に熱い眼差しを向ける、テニス部のマドンナ・瑞穂。
そして、超売れっ子モデルとして別人のように生まれ変わった真琴
---思い出の中の日々はかたちを変えて色を取り戻し、
運命の歯車が再び動き始めた……。
こんなにあなたが近くにいても、あと一歩が踏み出せない。
でも今夜、闇に弾ける花火が勇気をくれる--
...すべて読む-。
第2話「二人だけの花火」
同窓会も終わり、達也たちは普段の生活に戻っていった。
しかし、それぞれの胸によみがえった複雑な想いは、
簡単に拭うことはできなかった。
特に鮎は達也と真琴の関係を知り、無邪気に振る舞うことができない。
そんななか、地元の花火大会で仲間たちが再会することになった。
人混みにもまれ、皆とはぐれてしまう達也と瑞穂。
二人きりになった瑞穂の胸によぎるものは……。
第3話「うつりゆく想い」
同窓会の余韻を残したまま、いつもの日常に戻った仲間たち。
だが、それぞれの胸の内は、複雑な想いで揺れていた。
そんなある日、洋介が開いたライブに再び同級生が顔を合わせた。
ところが、心ない者の妨害で洋介は窮地に陥る。
そこへ、静香がギターを持ってステージに飛び出した。
その熱演に会場はかつてない熱気と興奮に包まれた。
そしてライブ終了後……。
この想い叶うなら、全て失ってもいい。
あなただけを見てきたから---。
第4話「いつわりの告白」
達也は、幼なじみとしか見ていなかった鮎の部屋でデイジーの鉢植えを見る。
その花こそが達也にとって、ずっと追い求めていた心の支えだった。
しかし、鮎は達也の言うデイジーの君に思い当たる節があった。
だが彼女も達也をずっと想ってきたのだ……。
鮎は後ろめたさで胸が張り裂けそうになりながらも、
達也の腕に身を任せていった……。